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Jolicloudのアプリケーション

JolicloudにはApp Centerという機能が備わっていて、そこからクリック一つでDashboardと呼ばれるラウンチャーに登録される。
App Centerには700ちかいアプリケーションが登録されているらしく、いろいろなカテゴリから選んでインストールできる。

とはいえ、それらはほぼすべてWebアプリケーションだ。
つまり、インストールと言っても、Dashboardに登録されるのは、そのWebアプリへのショートカットというかブックマークにすぎない。それをクリックするとメニューやアドレス入力欄のないブラウザでアプリケーションのサイトが表示される、ということだ。(キオスクモード、というのにちかいのかな)

このアプリにはfacebookやflickr、evernote、それにGmailなどのgoogle関連のアプリといった日本でも有名なwebアプリケーションはもちろん、日本ではほとんど目にしたことのないようなさまざまなものが含まれる。(知らないものの方が圧倒的に多いかな)

だから、結局のところ、Dashboardはかなり見栄えの良いブックマーク一覧、と言い換えることもできるのだが、これが使いやすいと思えるか、無意味と思えるかはその人のPCの使い方次第ということなのかな。
僕にとってはEeePCは、半分以上が(webアプリの利用を含め)ネットの閲覧に使うものになっているので、ブラウザのブックマークからいろいろなサイトにアクセスするのとDashboardからアクセスするのが違うだけで、EeePCの利用形態が大きく変わるというわけではない。Dashboardからの方が1アクション少ないし、目新しいインターフェイスなのでちょっと嬉しい、という感じ。

が、これがデスクトップでメインで利用するPCだと困ることが多くなってしまうだろう。

App CenterからDashboardへのアプリの追加は簡単なのだが、DashboardへはApp Centerにあるアプリしか追加できない。
App CenterにはWebアプリ以外に、たとえばVLCとかThunderbirdとかOpenOfiiceとか、ローカルにインストールするいわゆるネイティブなアプリもある程度含まれているので、それらはDashboardに追加できるのだけど、自分でapt-getでインストールするようなアプリはDashboardには登録できない。

それらは、従来のUbuntu同様のメニューから選択することになる。Dashboardからアクセスできるアプリと、旧来のメニュー(menuキーで開く)からアクセスするアプリが併存するということになってしまい、旧来のメニューに登録するネイティブアプリにアクセスする方が多い使い方になるのであればDashboardの意味はなくなり、つまりJolicloudである意味はなくなるということになる。

つまりそういう用途には素直にUbuntuを入れた方がいいというわけだ。

(ただ、JolicloudのカーネルはAtomに最適化されているらしいので、AtomをつかったPCでネイティブアプリをたくさん使うというような場合は、Dashboardもウィンドウマネージャも取り替えたJolicloudを使う、というのも意味があるかもしれない。)

それから、App Centerに入っているアプリはどういう基準で入れられているのか?という問題もある。
Twitterやfacebook、Gmailはあるが、mixiやはてなはApp Centerにはない。(あと、アメーバなう も)
そういうのはブラウザにブックマークすればいいじゃんということなのだが、それではJolicloudのそもそもの部分を否定しているみたいで、App Centerにmixiが登録されていればスッキリするわけだ。

ユーザがどこかにリクエストすれば登録されるのか、WebサービスがJolicloudにリクエストしなければならないのか、その辺の詳しいことはいまのところよく分からない。(とにかく何もかもが英語なので…)

まあ、その辺のことが分かってきたらまた書きます。そして、どなたかお詳しい方がおられたら、ぜひ教えてください。

Jolicloud 1.1をEeePCに入れてみる

Jolicloudというのは、Ubuntu LinuxをベースにしたおもにNetbook向けのディストリビューションのこと。
Jolicloudのサイトにある説明によれば、カーネルはAtom向けに最適化されているらしい。この説明の中にも書いてあるのだけど、僕としては起動時間が短い、というのとバッテリの持久時間が長くなってる、というあたりに期待してインストールしてみた。
(その他にも、アプリケーション(おもにWEBアプリ)のインストールが簡単とか、HTML5をつかったラウンチャーとか、いろいろと売りとなる特徴はあるらしいのだけど。)

Jolicloudという名前にもあるとおり、このOSは基本的にネットにつながった状態で(クラウドなアプリを)利用することが前提になっているので、WEBアプリが前面に押し出されているのだけど、ベースがUbuntuなのでUbuntuで使えるアプリケーションは利用可能だし、そういうアプリはオフラインでも問題なく利用できる。

インストールの手順は基本的にUbuntuと同じ。サイトからisoをダウンロードしてUSBメモリに入れてインストールした。僕の場合、Jolicloudのサイトで紹介されていたインストール用USB作成ソフトがなぜかうまく動かなかったので、Unetbootinを使ったが問題なくインストールできた。
一点Ubuntuのインストールとの大きな違いは、オンラインでPCの状態を同期させるJolicloudへの登録を求められる点。Jolicloudそのものがクラウドアプリでもあるらしい。したがって、インストール用のライブUSBの起動時にネットへの接続が要求されるので、インストール時にネットに接続できないとインストールができないかもしれない。ちなみにJolicloudへはFacebookのアカウントでも登録が可能なので、僕はそれを使った。

で、インストールしてみて、どうだったかというと、起動時間はスイッチオンからアカウント名とパスワードの入力を求められるまでが約10秒。入力後にアプリケーションが利用可能になるまでが約40秒程度。まだオートログインの方法が分からないので途中にアカウントとパスワードを入れる時間がかかってしまうのだが、感触としてはそれらを抜いた時間でも40秒を切るのは難しいかな、という感じ。
正直Ubuntuとあんまり変わらないな~、と。

バッテリの保ちについては、まだよく分からない。僕としてはeee-controlを入れたUbuntuと同程度ならヨシというところ。

OS全体のインターフェイスは、Ubuntu Netbook Remixにも使われていたものに似ていて、原則としてすべてのウィンドウが最大化表示になるというもの。gnomeよりはキビキビしている印象はあるけど、EeePC900Aで使う分にはそれほど劇的に動作が速くなっている、というほどでもない。
Netbookの小さい画面には最大化された画面が使いやすいだろうという思想だろうけど、まあ、この辺は好みによるかな。

で、結局のところ、Ubuntu Netbook Editionとくらべてなにが良いんだ?と問われると、それに答えるのはちょっと難しい。あのUnityのインターフェイスに慣れないなら、Jolicloudを試してみたら?という感じだろうか。

Jolicloudサイトのトップページには「Breathes new life into old computers」てなことも書いてあるので、いずれ古いPCにも入れてみて、どれほどのものか確認してみたいと思う。

とりあえず、きょうはこの辺で。